高谷朝子「宮中賢所物語」
宮中賢所物語―五十七年間皇居に暮らして
posted with amazlet on 07.05.01
高谷 朝子 明石 伸子 太田 さとし
ビジネス社 (2006/01)
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現代日本最後の「結界」での生活
日本文化のすばらしさ
すばらしい内容でした。宮中賢所物語「内掌典ないしょうてん」をご存知ですか?
わたしが知ったの二年ほど前でしょうか。
元内掌典だった方の舞を見る機会があったんです。一緒にいた方々が
「あの人が元内掌典だよ」
「雰囲気あるね〜
」などと言っていたのです。聞いたことのない単語で、何が雰囲気あるんだかわからず、教えて頂きました。もちろん、神社関係(?)なので、関連だとは思いましたが。
ちなみに、「内掌典」では辞書が無かったので、「掌典しょうてん」でひいてみました。
こんな感じです。宮内省の職員さんなんですね。しょうてん しやう― 0 【掌典】
(1)典籍・儀式をつかさどること。
(2)宮内省式部職の職員。祭典の事をつかさどる。
三省堂提供「大辞林 第二版」より
ちなみにウィキだと・・・
でございます。掌典職(しょうてんしょく)は、日本の皇室において宮中祭祀を担当する部門である。宮中三殿においてその職務を行う。
宮内省が存在していた当時は同省の外局としての位置付けであったが、1947年(昭和22年)5月3日の日本国憲法施行に伴う同省の廃止(宮内府への移行)により、掌典職も国家機関としては廃止された。
その後も皇室費の内廷費をもって人件費に充てられる職員が置かれる。天皇の私的使用人としての性格を有する『内廷の職員』とされ宮内庁職員(国家公務員)ではない。
責任者の掌典長をはじめ掌典次長、掌典、内掌典、掌典補等の職員が置かれている。
ウィキペディアより
上記ですといまいちピンとこないですが、この「宮中賢所物語」を神職さんからお借りして読んでみて「なるほど!」と、ようやく納得。
ちなみに、ここまでは一年位前に書きました。
ずっと、下書きのままで年月が流れ・・・。
せっかくなので内容を紹介したいと思いながらもまとまらずでした。
気持ちも新たに、再チャレンジで!
































「内掌典」とは、掌典職で、宮中祭祀を司る内定の部局に属するそうです。
皆さんは、皇居に神様がいらっしゃるのをご存知ですか?わたしは不勉強ながら知りませんでした。皇居には皇室の皇祖天照大神の霊代として御神鏡を祭っている賢所、歴代天皇・皇后、皇族の御霊を祭る皇霊殿、皇室守護の神様として八百万神を祭る神殿があるそうです。この三殿を、宮中三殿というそうです。
平安の昔から変わらないしきたりの中で、今日まで途切れることなく続けられてきた祭の数々が今も昔のままの姿で行われているそうです。
内掌典さんたちは、常に御殿の側に仕え、三殿を護り、本殿においでになる神様にお仕えするのが御用だそうです。表向きの皇室行事とは全く関係なく、遠い昔からの古いしきたりのなかで過ごしているそうです。
(上記の文章ほとんど本からの抜粋です)
作法やしきたりはすべて口伝で代々受け継がれるそうです。けして書き残すことは許されず、口伝で教えてもらったことを自分の心の中で覚えて身につけるとか。
退職なさった方ならお会いすることもあるかと思いますが、わたしたちが内掌典さんを目にすることはないですね。
今はある程度の年齢で退職される方が多いんでしょうかね?わたしがお会いした方は少し年上なだけの女性でした。昔は長く勤められたんでしょうね、きっと。
どこぞの巫女さんが、内掌典に上がるという話も耳にしたことがあるような。素敵ですね。巫女さんにとっては憧れなんでしょうか。
































この本には、内掌典さんの生活やお勤めについて詳しくかかれています。
お勤めについては、詳しすぎて難しくて数度読んだのですが、飲み込むことが出来ません。
一年の行事や、拝命日のこと、内掌典というものについてしっかりと書かれています。
よって完結にここに紹介することも出来ません。自分の理解力のなさがうらめしい限りです。
ところどころ出てくる御所言葉がなんとも品が良いです。
ここには簡単に、説明しやすい身近なことなどを少しだけ紹介したいと思います。
本を読んで、ものすごく驚いたのは、賢所でもっとも重要かつ基本的な「次清」のしきたりでした。
「次つぎ」とは清浄でないこと。
「清きよ」とは清浄なこと。
賢所には最高に尊く最高に清い神様がいらっしゃるので、お護りするために内掌典は衣服を清く居住まいを正し、手を清くして御用をするのだそうです。
例えば、身体の下半身に手が触れてしまったとき、足袋など履物を扱うとき、財布(お金)に触れたとき、外からの手紙・郵便物・書類・宅急便などを受け取ったときなどは「手」が「次」になるので必ず手を洗い清めるそうです。必要に応じて、塩でも清めるそうです。「次」になってしまった手で他のものを触ってしまったら次と清が混同してしまうので間をおかず手を清めるそうです。
お手洗い(よそよそ、と言うそうです)や、月のもの(まけ、と言うそうです)のときも細心の注意を払うそうです。
お手洗いではけして着物に触らないし、まけのときは化粧品からすべてが通常の状態のときと別のものを使うそうです。もちろん御殿の御用は出来ません。
御殿の御用をするときも専用の着物ですし、たまの外出宿泊のときもピン一本からすべてそれ専用の一式を用意してあるそうです。
とことん「穢れ」を持ち込まないようにしているのですね。なんとなく、空色勾玉を思い出しました。
賢所のお食事についてもいろいろ書かれていました。
素材も普通のもので、雑仕(ぞうし、身の回りの世話をするひと)大学を出たばかりの若い女性が調理するそうです。
ただ、動物のお肉を食べることを禁じられているそうです。お肉そのものはもちろん、加工品である牛乳・バター・肉エキスの入ったものも駄目です。お肉の調理は御火が穢れるからです。神代に素戔嗚尊が生き馬の皮を剥いで投じ天照大神を困らせたことで天岩戸にかくれてしまったことの罪と穢れを賢所では忌み嫌っているからだそうです。これは、山岸涼子さんの月読を思い出します。
二本足の鶏、鴨などの鶏肉だけは良しとされているので、若い雑仕さんが工夫して昼にラーメンを作ってくれたりもしたそうです。なんだかほのぼのしますね。ラーメン。クリスマスには、植物性のマーガリンでケーキも作ってくれたそうです。
抜け道もあって、洋菓子はOKだそうです。バターや生クリームが使われていますが、買ったものであれば賢所で調理しないので御火が穢れないからとのこと。そこまで厳密に禁止したら内掌典がかわいそうだという声が上がって戦後、御用を終えた夕方や就寝前などに食べられるようになったそうです。うーん、かわいい逸話ですね。お肉も皇居の外でならOKだそうですよ。
賢所での最初の試練は「おすべらかし」と同じような髪型に上げることだそうです。ハート型の特有の髪型。慣れないときには、髪を上げるまでに十二時間以上かかるとか・・・。すごい。
・・・なんだか、録に中身が入っていない全て本からの抜粋で埋まってしまった感がありますが、機会があったら読んでみてください。
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